理系就活を進めていると、「このやり方で合っているのだろうか」と迷うことがあります。
周りはインターンに参加している。
研究室の先輩は早期選考に進んでいる。
SNSでは、早く動いたほうがよいと言われている。
こうした情報を見ていると、何かしなければいけないと焦り、説明会やエントリーの数を増やしたくなる人も多いと思います。
もちろん、行動すること自体は悪くありません。
ただ、就活では「動いているのに、なぜか前へ進んでいる感じがしない」という状態もあります。
企業をたくさん見ているのに、応募先を決められない。
自己分析をしたのに、志望動機につながらない。
ESは書けても、面接になるとうまく説明できない。
不合格が続いているのに、どこを直せばよいか分からない。
このような状態は、能力や学歴だけが原因とは限りません。
就活の中で行っていることが、うまくつながっていない可能性があります。
この記事では、理系就活でつまずきやすい状態を6つに分けて整理します。
ここでいう「特徴」は、性格や能力のことではありません。
今の就活の進め方に表れている状態です。
自分に近いものがあるかを確認しながら、最初にどこを見直せばよいか考えてみてください。
就活全体の進め方がまだ見えていない場合は、先に理系就活スタートガイドや理系のための就活スケジュール徹底解説を読んでおくと、自分が今どの段階にいるのか整理しやすくなります。
最初に整理したいこと
- 失敗しやすさは、能力だけで決まるものではない
- 行動量より、行動同士がつながっているかを見る
- 当てはまる特徴をすべて直す必要はない
- 今の就活で最も詰まっている部分から見直す
理系就活でつまずきやすいのは、行動同士がつながっていないとき
就活では、さまざまな準備を並行して進めます。
企業を探す。
自己分析をする。
インターンに参加する。
ESを書く。
面接を受ける。
一つひとつ取り組んでいれば、順調に進んでいるように見えるかもしれません。
ただ、それぞれが別の作業になっていると、行動量のわりに判断が進まないことがあります。
たとえば、企業研究をしても、応募する企業の優先順位が変わらない。
自己分析をしても、どの企業を選ぶかに反映されない。
ESに書いた内容を、面接では自分の言葉で説明できない。
面接を受けても、次に変える部分が決まらない。
これでは、やったことは増えていても、就活そのものはあまり前へ進んでいません。
就活を振り返るときは、「どれだけ動いたか」だけでなく、行動の後に何が変わったかを見てみると分かりやすくなります。
企業研究をした結果、見る企業は変わったか。
インターンに参加した結果、志望度は変わったか。
自己分析をした結果、企業選びの基準は見えてきたか。
ESを書いた結果、自分が伝えたい強みは整理されたか。
面接を受けた結果、次に変える部分は決まったか。
この流れが止まっている場所に、今の就活を見直すヒントがあります。
特徴1:情報を集めても、自分の判断に変えられていない
就活を始めると、まずは情報を集めることになります。
業界を調べる。
職種を調べる。
企業の採用ページを見る。
就活サイトや口コミを見る。
説明会に参加する。
最初の段階では、幅広く情報を集めることも必要です。
ただ、調べる時間が長くなるほど、「詳しくなっているのに、応募先は決まらない」という状態になることがあります。
メーカーとITの違いは分かった。
研究職と開発職の違いも調べた。
有名企業の名前もかなり覚えた。
それでも、自分がどこを目指したいのかは見えてこない。
この状態では、情報を集めるところで止まり、自分の判断に変えられていません。
情報収集の目的は、知識を増やすことだけではありません。
自分がどの選択肢を残し、どの選択肢を外すかを考えるために使います。
たとえば、企業を調べた結果、
事業内容には興味があるが、勤務地が希望と合わないので優先度を下げる。
研究内容と完全には一致しないが、開発職の仕事内容に興味を持ったので候補に加える。
大手企業を中心に見ていたが、自分の希望する仕事は中堅メーカーのほうが見つけやすそうだと感じた。
このように、自分の選択が少しでも変わっていれば、情報収集は判断につながっています。
反対に、調べるほど企業リストだけが増えていくなら、情報の見方を少し変えたほうがよいかもしれません。
情報を見た後に、
この情報から、自分は何を残し、何を外すのか
を一つだけ考えてみてください。
企業研究の進め方から整理したい場合は、理系就活の企業研究完全ガイドも参考になります。
特徴2:企業選びの基準がなく、応募先に一貫性がない
企業選びを始めると、さまざまな条件が気になります。
大手であること。
安定していること。
年収が高いこと。
専門性を活かせること。
若手から挑戦できること。
勤務地を選びやすいこと。
どれも魅力的ですが、すべてを満たす企業を探そうとすると、なかなか候補を決められません。
基準がないままエントリーすると、
大手だから受ける。
理系に人気だから受ける。
友人が受けているから受ける。
何となく安定していそうだから受ける。
という選び方になりやすくなります。
企業を見るきっかけとしては、それでも問題ありません。
ただ、選考が進むと、「なぜこの企業なのか」を説明する場面が増えていきます。
そのときに、企業を選んだ理由が曖昧だと、志望動機も作りにくくなります。
不合格になった後、次にどの企業を受ければよいのか分からなくなることもあります。
企業選びの基準は、最初から完成していなくても構いません。
現時点で重視したいことを、仮で置いておけば十分です。
たとえば、
勤務地が大きく変わりにくい企業を見たい。
研究内容と完全一致しなくても、技術を深められる職種を選びたい。
配属の幅が広すぎる企業より、入社後の仕事を想像しやすい企業を優先したい。
長く働けそうな環境を見ておきたい。
このように、自分なりの基準を3つほど置いてみます。
企業研究や説明会を通して違和感が出てきたら、後から変えても問題ありません。
見ておきたいのは、その企業を受ける理由が、自分の基準とつながっているかどうかです。
企業選びが整理できていないと感じる場合は、理系の企業選びの基準で、自分が重視する条件から考えてみてください。
特徴3:自分の経験を、企業選びや選考に使える形へ変換できていない
自己分析をしたり、研究や学生生活を振り返ったりしても、就活にどう使えばよいか分からない人は多いと思います。
性格診断では「粘り強い」と出た。
研究では実験や解析に取り組んだ。
アルバイトやサークルの経験もある。
材料はあるのに、企業選びやESにはつながらない。
ここで問題になるのは、経験そのものが弱いことではありません。
経験から、自分の価値観や行動の特徴を取り出せていないことです。
理系学生の場合は、研究内容を詳しく説明することに意識が向きやすくなります。
もちろん、専門性が評価される選考もあります。
ただ、企業が研究経験から知りたいのは、テーマの難しさだけではありません。
どのような課題に直面したのか。
そこで何を考えたのか。
どんな工夫をしたのか。
うまくいかないときにどう動いたのか。
周囲とどのように関わったのか。
こうした部分から、その人の考え方や仕事への向き合い方を見ています。
自分の経験を振り返るときは、
何をしたか
なぜそう動いたか
何を工夫したか
そこに自分らしさがどう表れているか
まで整理してみると、選考でも使いやすくなります。
また、自己分析には二つの役割があります。
一つは、価値観や働き方を整理し、進みたい方向を考えるための自己分析です。
もう一つは、強みや経験を整理し、ESや面接で自分を伝えるための自己分析です。
性格を知るだけで終わらせず、企業を選ぶ材料と、選考で伝える材料の両方へつなげていく必要があります。
経験の整理から進めたい場合は、理系の自己分析完全ガイドや理系のガクチカの作り方が参考になります。
特徴4:企業選び・志望動機・ES・面接を別々に考えている
自分の経験や強みを整理できても、それを企業選びや志望動機、ES、面接で別々に使っていると、就活全体の一貫性は作りにくくなります。
企業選び、志望動機、ES、面接は、それぞれ違う対策に見えるかもしれません。
ただ、実際にはすべてつながっています。
自分が何を重視しているのか。
その基準で、なぜその企業を選んだのか。
自分のどの経験や強みを活かせそうなのか。
それをESや面接でどう伝えるのか。
この流れがつながっていると、志望動機や面接で話す内容も作りやすくなります。
反対に、別々に考えると、次のようなズレが出てきます。
企業選びでは安定性を重視しているのに、志望動機では挑戦できる環境ばかりを強調している。
ESでは協調性を強みとしているのに、面接では一人で粘り強く進めた経験だけを話している。
ESはきれいにまとまっているが、深掘りされると自分の言葉で説明できない。
企業ごとに志望動機を変えすぎて、自分が何を重視しているのか分からなくなる。
一つひとつの内容が間違っていなくても、全体につながりがなければ、企業側には人物像が伝わりにくくなります。
志望動機は、企業サイトにある魅力的な言葉を並べるものではありません。
自分がその企業をどう見て、なぜ候補に残したのかを説明するものです。
ESも、提出して終わりではありません。
面接では、ESに書いた経験や判断について詳しく聞かれます。
ESを書いた後に、
- なぜこの企業を選んだのか
- なぜこの経験を強みとして使ったのか
- 深掘りされても自分の言葉で説明できるか
を確認しておくと、選考全体のズレを減らしやすくなります。
選考対策をつなげて考えたい場合は、理系ES対策完全ガイドと理系面接対策の設計図が参考になります。
特徴5:行動した後に振り返らず、同じところでつまずいている
就活では、思うような結果が出ないこともあります。
インターンの選考に落ちる。
ESが通らない。
面接でうまく答えられない。
最終面接で不合格になる。
不合格になること自体が、就活の失敗ではありません。
その後もやり方を変えず、同じ状態を繰り返すことのほうが問題になりやすいです。
たとえば、面接で話が長くなったと感じても、次の面接まで何も変えない。
ESが通らなくても、企業名だけを変えて同じ内容を提出し続ける。
インターンに参加しても、企業への印象や志望度を振り返らない。
これでは、経験が増えても判断や対策は変わりません。
とはいえ、不合格の理由を正確に当てるのは難しいものです。
企業から詳しいフィードバックがもらえるとは限りません。
そのため、
自分はなぜ落ちたのか
を無理に断定するより、
次は何を変えて試すか
と考えるほうが進めやすいと思います。
ESで結論が分かりにくかったかもしれないなら、次は冒頭を短くする。
面接で話が長くなったなら、最初に結論だけ答える練習をする。
志望動機の深掘りで詰まったなら、他社との違いをもう一度見直す。
一度に多くのことを変える必要はありません。
次の選考で変えることを一つだけ決めれば、経験を重ねるたびに少しずつ改善できます。
特徴6:一人で考え続け、客観的な確認ができていない
理系学生は、研究や授業が忙しく、就活を一人で進めることも多いと思います。
自分で考える時間は必要です。
企業選びの基準や、どのような働き方を望むかは、最後は自分で決めることになります。
ただ、すべてを一人で考え続けると、自分の判断の偏りに気づきにくくなります。
たとえば、
有名企業ばかりを見ている。
応募先を広げすぎて準備が薄くなっている。
ESの説明が、自分にしか分からない内容になっている。
面接で話が長くなっている。
現在のスケジュールが本当に遅れているのか分からない。
こうした問題は、第三者に見てもらうことで初めて気づく場合があります。
相談する目的は、答えを決めてもらうことではありません。
自分の考えを外に出し、伝わり方や進め方のズレを確認することです。
自分で考える部分と、人に確認してもらう部分を分けると相談しやすくなります。
自分で考えたいのは、
- どのような働き方をしたいか
- 何を重視して企業を選ぶか
- どの企業に魅力や違和感を感じるか
- 最終的にどこへ応募するか
といった価値観や意思決定です。
一方で、
- 企業候補が偏っていないか
- ESの内容が相手に伝わるか
- 面接での説明が分かりやすいか
- 現在の進め方に無理がないか
は、第三者にも確認してもらえます。
相談先としては、キャリアセンター、研究室の先輩、内定者、就活経験者などがあります。
自分だけでは企業候補や進め方を整理しきれない場合は、就活エージェントを補助として使う方法もあります。
ただし、企業選びや最終判断まで任せる必要はありません。
エージェントを使うか迷っている場合は、就活エージェントは使うべきか?で、自分に必要かどうかを整理してみてください。
複数の特徴に当てはまるときは、最初に詰まっている場所から直す
ここまで読んで、複数の特徴に当てはまると感じた人もいると思います。
ただ、すべてを同時に直そうとすると、何から始めればよいのか分からなくなります。
まずは、今の就活で最も困っている場所を一つ選んでみてください。
| 今の状態 | 最初に見直すところ |
|---|---|
| 応募する企業を決められない | 企業選びの基準 |
| 企業を調べても候補が整理されない | 情報を判断に変える方法 |
| ESを書くたびに内容が変わる | 自己分析と経験の整理 |
| 志望動機が企業ごとにバラバラになる | 企業選びと志望動機のつながり |
| ESは通るが面接で説明できない | ESと面接の一貫性 |
| 不合格が続いている | 選考後の振り返り |
| 何が問題なのか自分では分からない | 第三者への相談 |
たとえば、応募先が決まらない状態で面接対策を細かく進めても、すぐには問題が解消しないかもしれません。
一方で、ESは通るのに面接で詰まるなら、企業選びを最初からやり直すより、ESに書いた内容を自分の言葉で説明する練習を優先したほうがよいでしょう。
就活全体を一度に立て直すのではなく、今、最も詰まっている部分から見直すほうが負担を抑えられます。
失敗パターンに気づいても、就活を最初からやり直す必要はない
自分に当てはまる特徴が見つかると、「これまでの就活を全部やり直したほうがよいのでは」と感じるかもしれません。
ただ、企業候補やESをすべて捨てる必要はありません。
企業選びの基準が曖昧なら、今ある候補を新しい基準で並べ直せます。
自己分析が選考につながっていないなら、すでに整理した経験に「なぜそう動いたか」を加えてみます。
ESと面接がつながっていないなら、ESの内容から想定質問を作れば修正できます。
振り返りができていなかったなら、次の選考から一つずつ記録を残せばよいでしょう。
就活は、最初に完璧な答えを作ってから進むものではありません。
現時点での考えを持って動き、その結果を見ながら修正していくものです。
今の段階でズレに気づけたなら、そこから直していけば問題ありません。
具体的に直す行動は「NG行動10選」で確認する
この記事では、理系就活で失敗しやすい状態と、その原因を整理してきました。
自分がどのパターンに近いか分かったら、次は具体的な行動を確認します。
理系就活でやってはいけないNG行動10選では、企業選び、インターン、自己分析、ES、面接などで避けたい行動と、その代わりに何をすればよいかを整理しています。
原因は見えてきたものの、どの行動から変えればよいか迷う場合は、続けて確認してみてください。
まとめ:失敗の原因は、今の詰まりから整理する
理系就活でつまずきやすい状態を整理すると、次の6つになります。
- 情報を集めても、自分の判断に変えられていない
- 企業選びの基準がなく、応募先に一貫性がない
- 自分の経験を企業選びや選考に使える形へ変換できていない
- 企業選び、志望動機、ES、面接を別々に考えている
- 行動後の振り返りがなく、同じところでつまずいている
- 一人で考え続け、客観的な確認ができていない
これらは、能力が足りないから起きるとは限りません。
就活の中で行っていることが、次の判断につながっていないことで起きます。
複数の特徴に当てはまっても、すべてを一度に直す必要はありません。
応募先が決まらないなら、企業選びから。
ESと面接がつながらないなら、選考材料の整理から。
不合格が続いているなら、振り返りから。
今の就活で最も詰まっている場所を一つ選び、そこから見直していくと進めやすくなります。
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具体的な行動の見直し方を確認したい場合は、理系就活でやってはいけないNG行動10選へ進んでみてください。
応募先を決められない場合は、理系の企業選びの基準で、自分が重視する条件から整理します。
自分の経験を企業選びや選考へつなげにくい場合は、理系の自己分析完全ガイドで、方向性を考える自己分析と、自分を伝える自己分析を分けて見てみてください。
ESは通るものの面接で詰まりやすい場合は、理系面接対策の設計図を使って、ESから面接へつなげる準備を整理していきましょう。

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