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理系の就活で企業を探していると、有名企業や大手メーカーに目が向きやすい一方で、実際にはBtoBを中心に、学生には仕事内容が見えにくいメーカーも数多くあります。
また、同じ「メーカー」でも、半導体製造装置、FA・産業機械、電子部品、計測・医療機器、化学・材料では、扱う技術も理系職の仕事も大きく異なります。
この記事では、半導体・電子装置/FA・産業機械・電気設備/電子部品・セラミックス/精密・計測・医療機器/化学・材料の5分野に分けて、30社を紹介します。自分の専攻や興味と接点がありそうな分野から読んでみてください。
この記事の見方
各社は「会社の規模・業績」「主な事業・技術の特徴」「主な理系職と主な技術拠点」の3点で紹介しています。まず規模・業績で企業の大きさや収益力を確認し、次に事業・技術の特徴で仕事内容の土台となる技術を見て、最後に理系職と技術拠点を確認すると、自分が入社した場合の働き方をイメージしやすくなります。
会社の規模や利益率だけで判断するのではなく、何を作っているのか、どんな技術に関われるのか、どこで働く可能性があるのかまで見ると、自分に合う企業を探しやすくなります。
なお、企業によって開示している情報の範囲は異なります。各カードでは、連結・単体や年度・基準日をできる限り明記しています。
半導体・電子装置メーカー
半導体の製造工程は、洗浄、成膜、加工、検査、測定、テストなどに分かれています。それぞれの工程を支える装置メーカーには、機械、電気電子、制御、情報、化学、物理など、複数の専攻から関われる仕事があります。
1.東京精密|半導体製造装置・精密測定
会社の規模・業績
- 売上高: 1,668.39億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 1,428名(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 337.38億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 約20.2%(売上高・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
東京精密は、半導体製造装置と精密測定機器を手がけています。半導体の加工や検査に使われる装置に加え、製造現場で寸法や形状を測るための機器も扱っています。
半導体の加工・検査と、ものづくりに欠かせない計測の両方に関われるため、「作る技術」と「測る技術」の双方から企業研究できる会社です。
主な理系職と主な技術拠点
機械設計、電気設計、ソフトウェア開発、アプリケーション、フィールドエンジニアなどがあります。半導体製造装置の技術職は八王子・飯能、精密測定機器の技術職は土浦が主な勤務地です。
2.SCREENグループ|半導体洗浄装置
会社の規模・業績
- 売上高: 6,057.48億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 653名(SCREENホールディングス単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 1,225.22億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 20.2%
主な事業・技術の特徴
SCREENグループは、半導体製造工程で使われる洗浄装置などを展開しています。半導体は微細な構造を持つため、製造途中にわずかな汚れや異物が残るだけでも品質に影響します。
そのため、洗浄装置は単に汚れを落とす機械ではなく、液体や薬品、流体、制御など複数の技術を組み合わせて製造品質を支える装置です。
主な理系職と主な技術拠点
半導体製造装置の要素技術開発、製品設計(ハード・ソフト)、プロセス開発、生産技術、品質管理、技術サービスなどがあります。半導体装置分野の主な開発拠点は京都・洛西と滋賀・彦根、製造拠点は滋賀・彦根/多賀、富山・高岡です。
3.アドバンテスト|半導体テストシステム
会社の規模・業績
- 売上高: 1兆1,286億円(2026年3月期・連結、IFRS)
- 従業員数: 2,033人(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 4,991億円(2026年3月期・連結、IFRS)
- 営業利益率: 44.2%
主な事業・技術の特徴
アドバンテストは、半導体が設計どおりに動作するかを確認するテストシステムを中心に展開しています。
半導体は作っただけでは製品として使えず、求められた性能を満たしているか、不具合がないかを確認する工程が必要です。半導体の品質を、回路や計測、ソフトウェアから支える仕事を理解しやすい企業です。
主な理系職と主な技術拠点
基礎・応用研究、電気・電子ハードウェア開発、メカ設計、ソフトウェア開発、システム&アプリケーションエンジニア、生産技術などがあります。主な研究開発・生産拠点は群馬R&Dセンタ、埼玉R&Dセンタ、群馬工場で、仙台研究所や北九州R&Dセンタなどもあります。
4.ディスコ|精密加工装置・加工ツール
会社の規模・業績
- 売上高: 4,368.89億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 5,492名(単体、契約社員を含む、2026年3月末)
- 営業利益: 1,849.89億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 約42.3%(売上高・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
ディスコは、半導体や電子部品を切る、削る、磨くための精密加工装置と加工ツールを手がけています。
非常に細かな部品を傷つけずに加工するには、装置の精度だけでなく、材料の性質や加工条件も考えなければなりません。機械、制御、加工、材料といった複数の技術を組み合わせ、わずかな違いを詰めていくものづくりが中心です。
主な理系職と主な技術拠点
新規装置開発(メカ・エレキ・ソフト)、精密加工ツール開発、アプリケーション開発、新規技術開発、生産技術などがあります。研究開発は東京の本社・R&Dセンターと羽田R&Dセンターが中心で、広島の呉工場・桑畑工場、長野の茅野工場では製造に加えて一部の製品・生産技術開発も行われています。
5.KOKUSAI ELECTRIC|半導体成膜装置
会社の規模・業績
- 売上収益: 2,350.79億円(2026年3月期・連結、IFRS)
- 従業員数: 1,193人(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 418.36億円(2026年3月期・連結、IFRS)
- 営業利益率: 17.8%
主な事業・技術の特徴
KOKUSAI ELECTRICは、半導体製造における成膜や膜質改善の工程で使われる装置を展開しています。
成膜とは、半導体の表面に薄い膜を作る工程です。装置開発には、化学反応、熱、真空、ガス、制御など、さまざまな技術が関わります。
主な理系職と主な技術拠点
プロセス、機械、電気、ソフトウェアなどのエンジニア職があります。半導体製造装置の開発から製造までを担う富山事業所が主要な技術拠点で、砺波事業所、横浜テクノロジーセンタなどにも技術・事業拠点があります。
FA・産業機械・電気設備メーカー
FAはFactory Automationの略で、工場で行われる作業を機械やシステムによって自動化する分野です。工作機械、ロボット、搬送設備、制御機器、電気設備など、ものづくりの現場そのものを支える企業が含まれます。
6.THK|機械要素部品
会社の規模・業績
- 売上収益: 2,404.44億円(2025年12月期・連結、継続事業)
- 従業員数: 4,016名(単体、2025年12月31日)
- 営業利益: 144.36億円(2025年12月期・連結、継続事業)
- 営業利益率: 約6.0%(売上収益・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
THKは、機械の直線運動を支えるLMガイドなどの機械要素部品を展開しています。工作機械、半導体製造装置、産業用ロボットなど、さまざまな設備の中で使われており、機械を滑らかに、正確に動かすために欠かせない技術です。
完成品そのものではなく、機械の「動き」を根本から支える要素技術が事業の中心です。
主な理系職と主な技術拠点
開発、研究、試作・試験、品質保証、生産技術、製品開発・設計などがあります。研究開発拠点として東京・大田のテクノセンターがあり、生産は山形、甲府、岐阜、三重、山口などの国内工場で行われています。
7.ナブテスコ|精密減速機・輸送機器関連
会社の規模・業績
- 売上高: 3,079.12億円(2025年12月期・連結、継続事業)
- 従業員数: 2,186人(単体、2025年12月末)
- 営業利益: 207.26億円(2025年12月期・連結、継続事業)
- 営業利益率: 6.7%
主な事業・技術の特徴
ナブテスコは、産業用ロボットなどに使われる精密減速機のほか、鉄道車両用機器、航空機器、自動ドアなどを扱っています。
一見すると異なる事業に見えますが、機械の動きを正確に制御するという点でつながっています。ロボット、鉄道、航空など、配属される事業によって扱う製品や技術が大きく変わる企業です。
主な理系職と主な技術拠点
研究開発、設計開発、生産技術、情報システムなどがあります。研究開発の中心は京都のナブテスコR&Dセンターで、津工場、岐阜工場、甲南工場、神戸工場、西神工場などが主な生産・技術拠点です。
8.ダイフク|物流・搬送システム
会社の規模・業績
- 売上高: 6,607.24億円(2025年12月期・連結)
- 従業員数: 3,858人(単体、2025年度)
- 営業利益: 1,008.16億円(2025年12月期・連結)
- 営業利益率: 約15.3%(売上高・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
ダイフクは、工場や倉庫で使われる搬送、保管、仕分けなどの物流システムを手がけています。
一つの機械を作るだけでなく、製品や荷物がどのように流れるかを考え、設備やシステム全体を組み立てる仕事です。
主な理系職と主な技術拠点
エンジニアリング、機械・電気・ソフト設計、製造、フィールドエンジニア、社内SEなどがあります。滋賀事業所はマザー工場として開発・生産の中核を担い、小牧事業所のほか、京都Lab、東京Labなどにも技術拠点があります。
9.安川電機|モーション制御・産業用ロボット
会社の規模・業績
- 売上収益: 5,421.22億円(2026年2月期・連結、IFRS)
- 従業員数: 3,114人(単体、2026年2月28日)
- 営業利益: 473.07億円(2026年2月期・連結、IFRS)
- 営業利益率: 約8.7%(売上収益・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
安川電機は、サーボモーター、インバーター、産業用ロボットなどを展開しています。
機械をただ動かすのではなく、狙った位置や速度に正確に動かすための技術を得意としています。
主な理系職と主な技術拠点
研究、開発・設計、生産技術、品質管理などの技術職があります。技術開発拠点は福岡・北九州と茨城・つくば、生産拠点は北九州、中間、行橋、埼玉・入間などです。
10.SMC|空気圧・自動制御機器
会社の規模・業績
- 売上高: 8,425.41億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 6,560人(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 1,905.58億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 22.6%
主な事業・技術の特徴
SMCは、空気圧制御機器を中心とした自動制御機器を手がけています。空気圧機器は、空気の力を使って機械を動かしたり、部品をつかんだりするために使われ、さまざまな工場設備や自動化装置に組み込まれています。
一つの完成品ではなく、多くの製造現場を機器や部品から支える企業です。
主な理系職と主な技術拠点
製品開発では設計・開発・研究、生産技術では生産設備の設計開発や改善、製造技術では生産方式の改善などに関わります。国内の研究開発拠点は千葉県柏市のJapan Technical Centerで、生産技術・製造技術は草加、筑波、下妻などの工場が主な勤務地です。
11.ヤマザキマザック|工作機械
会社の規模・業績
- 従業員数: 8,800人(グループ企業合計、2025年12月)
- 売上高・営業利益は非公開
主な事業・技術の特徴
ヤマザキマザックは、CNC旋盤、マシニングセンタ、複合加工機、5軸加工機などを手がける工作機械メーカーです。
自動車、航空機、産業機械などの部品を高い精度で加工する設備を作っており、工作機械の設計に加え、自動化や工場全体の生産システムまで仕事の範囲が広がっています。
主な理系職と主な技術拠点
機械設計、制御設計、ソフトウェア設計、アプリケーションエンジニア(加工技術)、生産技術などがあります。本社・大口製作所にはワールドR&Dセンタがあり、美濃加茂製作所やいなべ製作所なども主要な開発・生産拠点です。
12.FUJI|電子部品実装ロボット・工作機械
会社の規模・業績
- 売上高: 1,806.42億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 1,771名(単体、2026年3月末)
- 営業利益: 292.82億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 16.2%
主な事業・技術の特徴
FUJIは、電子基板に半導体や電子部品を取り付ける電子部品実装ロボットと、工作機械を手がけています。
電子部品を高速かつ正確な位置に搭載するため、機械設計、制御、画像処理、ソフトウェア、生産システムなどが組み合わされています。
主な理系職と主な技術拠点
研究開発、機械設計、電気回路設計、ソフトウェア設計、生産、サービスエンジニア、社内SEなどがあります。主な国内拠点は愛知県知立市の本社、豊田事業所、岡崎工場です。
13.日東工業|電気設備
会社の規模・業績
- 売上高: 1,957.83億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 2,269名(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 154.46億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 約7.9%(売上高・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
日東工業は、分電盤、高圧受電設備、金属製キャビネット、システムラックなどを扱う電気設備メーカーです。
工場、ビル、データセンターなどで電気を安全に配り、内部の機器を熱、ほこり、衝撃などから守る役割があります。
主な理系職と主な技術拠点
開発、設計、試験、生産技術、情報システムなどがあります。主な技術・生産拠点は瀬戸、菊川、磐田、掛川などで、菊川工場には製品評価を行うラボラトリや風雨・耐震試験設備があります。
電子部品・セラミックスメーカー
スマートフォン、自動車、通信機器などの完成品は、多数の電子部品によって成り立っています。電子部品メーカーでは、電気電子だけでなく、材料、化学、機械、生産技術などの知識も使われています。
14.太陽誘電|電子部品・セラミックス
会社の規模・業績
- 売上高: 3,553.41億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 2,803人(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 199.96億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 約5.6%(売上高・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
太陽誘電は、積層セラミックコンデンサをはじめとした電子部品を開発しています。
電子機器が小さく高性能になるほど、中に入る部品にも小型化と高性能化が求められます。
主な理系職と主な技術拠点
材料開発・商品開発・評価解析、生産システム開発、モジュール・センサー設計、情報システム・データ活用、品質保証などがあります。技術部門は群馬県内の高崎・玉村・中之条などの工場・研究拠点と、神奈川県の川崎研究所などに展開しています。
15.日本航空電子工業|コネクタ・航空宇宙関連機器
会社の規模・業績
- 売上高: 2,278.72億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 1,539名(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 89.37億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 約3.9%(売上高・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
日本航空電子工業は、コネクタやインターフェース関連製品、航空・宇宙分野の機器などを扱っています。
コネクタは電気や光の信号を安定して接続するための部品で、形状、耐久性、電気特性を同時に考えなければなりません。
主な理系職と主な技術拠点
コネクタなどの製品開発・設計、生産技術、工程技術、品質・評価などがあります。東京都昭島市の昭島事業所が主要な開発・評価拠点で、弘前航空電子や山形航空電子などの国内グループ生産拠点とも連携しています。
16.KOA|抵抗器・電子部品
会社の規模・業績
- 売上高: 722.87億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 1,669名(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 36.46億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 約5.0%(売上高・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
KOAは、抵抗器を中心に、センサーやインダクタなどの電子部品を展開しています。
抵抗器は電子回路の基本となる部品ですが、さまざまな環境で安定して動かすには、精度や耐久性を細かく調整する必要があります。目立つ完成品ではなく、電子機器の安定動作や信頼性を部品から支える企業です。
主な理系職と主な技術拠点
研究開発(プロセス・材料・回路)、製品設計・開発、モジュール開発などがあります。技術職は長野県の上伊那・下伊那地域が中心で、本社パインパーク(箕輪町)には研究開発棟があり、県内の生産拠点と連携しています。
17.ニチコン|コンデンサ・蓄電・EV関連
会社の規模・業績
- 売上高: 1,697.24億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 623名(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 64.56億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 約3.8%(売上高・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
ニチコンは、コンデンサなどの電子部品に加え、蓄電システムやEV関連の電源機器も扱っています。
電子部品を作るだけでなく、電気を蓄え、必要な場所へ供給する仕組みにも事業を広げています。
主な理系職と主な技術拠点
回路・機構設計、制御ソフトウェア、材料・製品開発、生産技術・設備開発、品質管理、システム開発などがあります。主な技術拠点として東京開発センター、ニチコン草津、ニチコン亀岡、ニチコン大野などがあります。
18.イビデン|半導体パッケージ基板
会社の規模・業績
- 売上高: 4,162.01億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 4,036名(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 620.27億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 14.9%
主な事業・技術の特徴
イビデンは、半導体パッケージ基板などの電子事業を展開しています。
半導体チップはそのままでは電子機器の中で使えず、性能を引き出しながら、ほかの部品と接続するための基板や実装技術が必要です。半導体メーカーとは異なる立場から、半導体産業を支えています。
主な理系職と主な技術拠点
事業部技術(材料選定・製造プロセス開発・品質保証)、生産技術、技術開発などがあります。電子事業の主要拠点は岐阜県の大垣・大垣中央・青柳・河間・大野などで、青柳事業場には技術開発センター機能もあります。
19.MARUWA|セラミック材料・電子部品
会社の規模・業績
- 売上高: 744.76億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 690名(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 249.76億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 33.5%
主な事業・技術の特徴
MARUWAは、セラミック材料を基盤に、セラミック基板、電子部品、デバイスなどを展開しています。
セラミック材料は、用途に応じて高い絶縁性や耐熱性、熱伝導性などを生かせるため、電子機器や半導体関連製品の性能を支えています。
主な理系職と主な技術拠点
材料開発、製品・技術開発、製造技術など、セラミック材料から量産技術まで関わる仕事があります。愛知県尾張旭市のR&Dセンターを研究開発拠点とし、土岐・瀬戸・山の田などの国内工場で製造を行っています。
精密・計測・医療機器メーカー
新しい技術を開発するには、対象を正確に測り、観察し、分析する必要があります。計測・分析機器メーカーは、大学や研究機関、医療現場、製造業の研究開発や品質管理を支えています。
20.浜松ホトニクス|光技術・光デバイス
会社の規模・業績
- 売上高: 2,120.51億円(2025年9月期・連結)
- 従業員数: 4,262名(単体、2025年9月30日)
- 営業利益: 161.63億円(2025年9月期・連結)
- 営業利益率: 約7.6%(売上高・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
浜松ホトニクスは、光センサー、光半導体、光源など、光に関わる製品を幅広く開発しています。
光技術は、医療、研究、産業、半導体、宇宙など、さまざまな分野で使われています。一つの技術領域を軸にしながら、複数の先端産業へ展開している企業です。
主な理系職と主な技術拠点
研究開発、製品設計、生産技術開発、品質保証、アプリケーションエンジニア、DX戦略などがあります。主な技術拠点は浜松地域の中央研究所と各事業部の研究開発・生産拠点で、筑波研究センター、産業開発研究センター、横浜IT開発室もあります。
21.堀場製作所|分析・計測機器
会社の規模・業績
- 売上高: 3,330.81億円(2025年12月期・連結)
- 従業員数: 1,573名(単体、2025年12月31日)
- 営業利益: 530.40億円(2025年12月期・連結)
- 営業利益率: 15.9%
主な事業・技術の特徴
堀場製作所は、自動車、環境、科学、医療、半導体などで使われる分析・計測機器を展開しています。
複数の産業へ測定や分析の技術を提供し、他社や研究機関の研究開発、品質管理を支えています。
主な理系職と主な技術拠点
研究開発、設計開発、ソフトウェア開発、生産技術、品質管理、製造などがあります。主な技術・生産拠点は京都の本社・工場とHORIBA最先端技術センター、滋賀県大津市のびわこ工場です。
22.島津製作所|分析計測・医用・産業機器
会社の規模・業績
- 売上高: 5,607.28億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 3,779人(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 737.02億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 13.1%
主な事業・技術の特徴
島津製作所は、分析計測機器、医用画像診断機器、産業機器などを扱っています。
化学分析、ライフサイエンス、医療、材料評価など、関わる分野は幅広く、大学や研究室で同社の装置を使った経験がある人もいると思います。
主な理系職と主な技術拠点
研究開発、製品開発、ソフトウェア開発、アプリケーション開発、生産技術、品質保証などがあります。京都の本社・三条工場を中心に、基盤技術研究所、けいはんなの「みらい共創ラボ」、川崎のShimadzu Tokyo Innovation Plaza、滋賀の瀬田事業所、神奈川の秦野工場などがあります。
23.日本光電|医用電子機器
会社の規模・業績
- 売上高: 2,350.99億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 3,768名(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 187.45億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 8.0%
主な事業・技術の特徴
日本光電は、生体情報モニタなどの医用電子機器を開発しています。
医療現場で使われる機器には、測定精度だけでなく、安全性、操作性、安定性も求められます。そのため、一般的な電子機器とは異なる条件まで考えながら製品を開発する必要があります。
主な理系職と主な技術拠点
ソフトウェア設計、回路設計、機械設計、要素研究、生産技術、統計解析、品質保証、ユーザビリティ、臨床開発などがあります。研究開発は埼玉県所沢市の総合技術開発センタが中心で、鶴ヶ島事業所・生産センタ、群馬県の富岡事業所・工場などが生産拠点です。
24.日本電子|電子顕微鏡・分析機器
会社の規模・業績
- 売上高: 1,793.53億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 2,313人(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 260.17億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 約14.5%(売上高・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
日本電子は、電子顕微鏡、核磁気共鳴装置、質量分析装置などの理科学・計測機器を展開しています。
物質を細かく観察し、構造や成分を分析するための装置を扱っており、一つの専攻だけではなく複数の技術が関わります。
主な理系職と主な技術拠点
装置開発、技術販促・応用研究、機械設計、電気設計、システム設計、製造・生産技術などがあります。研究開発・生産の中心は東京都昭島市の本社・昭島製作所と昭島第二製作所で、武蔵村山製作所などの国内拠点もあります。
25.愛知時計電機|水道・ガス・流量計測
会社の規模・業績
- 売上高: 591.16億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 1,182人(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 47.10億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 8.0%
主な事業・技術の特徴
愛知時計電機は、水道メーター、ガスメーター、流量計、流量センサーなどを扱う計測機器メーカーです。
水やガスを正確に測る技術には、機械、流体、センサー、電子回路、通信、データ管理などが関わります。一般消費者からは見えにくい計測機器を通じて、生活に欠かせない社会インフラを支えています。
主な理系職と主な技術拠点
開発・設計、生産技術、水インフラエンジニア、技術営業などがあります。技術系総合職の勤務地は主に名古屋市と愛知県岡崎市で、本社・本社工場と岡崎工場が主要な技術・生産拠点です。
化学・材料メーカー
完成品の性能や耐久性は、どのような材料を使うかによって大きく変わります。化学・材料メーカーには、研究開発だけでなく、用途開発、生産技術、プロセス設計、品質管理などの仕事もあります。
26.日東電工|機能性材料
会社の規模・業績
- 売上収益: 1兆281.71億円(2026年3月期・連結、IFRS)
- 従業員数: 7,084名(単体、2026年3月末)
- 営業利益: 1,836.15億円(2026年3月期・連結、IFRS)
- 営業利益率: 約17.9%(売上収益・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
日東電工は、粘着、光学、多孔質材料などの技術を使い、電子機器、自動車、医療、住宅などに向けた製品を展開しています。
一つの材料技術を複数の用途へ応用していることが特徴です。
主な理系職と主な技術拠点
研究開発、生産技術、製造技術、品質保証などがあります。研究開発の総合拠点は大阪府の茨木事業所で、技術系の配属先には豊橋、亀山、滋賀、尾道などの各事業所もあります。
27.日本ゼオン|高分子・機能性材料
会社の規模・業績
- 売上高: 4,119.66億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 2,503名(単体、2026年3月末)
- 営業利益: 363.77億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 約8.8%(売上高・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
日本ゼオンは、合成ゴムなどの素材に加え、高機能樹脂、光学フィルム、電子材料、電池材料などを展開しています。
事業分野が広いため、会社全体を一度に理解するより、興味のある製品や事業から見ていく方が仕事を想像しやすくなります。
主な理系職と主な技術拠点
研究開発では基礎研究、応用研究、新製品開発、データサイエンスなど、生産技術では製造プロセス開発、品質保証、設備設計・保全などがあります。研究開発の中核は神奈川県川崎市の総合開発センターで、川崎・高岡・水島・徳山などの各工場にも技術職が配置されます。
28.住友ベークライト|高機能樹脂・半導体材料
会社の規模・業績
- 売上収益: 3,198.67億円(2026年3月期・連結、IFRS)
- 従業員数: 1,684名(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 354.78億円(2026年3月期・連結、IFRS)
- 営業利益率: 約11.1%(売上収益・営業利益から算出)
主な事業・技術の特徴
住友ベークライトは、半導体関連材料をはじめとした高機能樹脂を展開しています。
半導体を外部環境から守り、安定して動かすための材料などを扱っており、半導体メーカーや装置メーカーとは異なる立場から産業を支えています。
主な理系職と主な技術拠点
基礎・応用研究、製品開発、プロセス開発、生産技術、プラント建設などがあります。研究所は神戸、尼崎、鹿沼、藤枝、宇都宮、直方などにあり、尼崎・鹿沼・静岡・宇都宮の各工場と連携して材料の開発・量産化を進めています。
29.日本触媒|化学製品・機能性材料
会社の規模・業績
- 売上収益: 3,998.98億円(2026年3月期・連結、IFRS)
- 従業員数: 2,573名(単体、2026年3月末)
- 営業利益: 175.30億円(2026年3月期・連結、IFRS)
- 営業利益率: 4.4%
主な事業・技術の特徴
日本触媒は、高吸水性樹脂をはじめ、さまざまな化学製品や機能性材料を扱っています。
日用品に使われる材料から、電子材料、電池関連材料まで用途が広いため、製品名だけでなく、最終的にどのような商品や産業で使われるのかまで確認すると、事業の違いを理解しやすくなります。
主な理系職と主な技術拠点
研究開発、生産技術、プロセス設計、データサイエンス、プラント設計・建設・メンテナンスなどがあります。研究拠点は大阪府の吹田地区研究所と兵庫県の姫路地区研究所で、生産技術は姫路製造所や川崎製造所などの製造拠点と密接に関わります。
30.アイカ工業|接着・樹脂・建築材料
会社の規模・業績
- 売上高: 2,517.64億円(2026年3月期・連結)
- 従業員数: 1,287人(単体、2026年3月31日)
- 営業利益: 291.43億円(2026年3月期・連結)
- 営業利益率: 11.6%
主な事業・技術の特徴
アイカ工業は、接着剤、樹脂、化粧板、建築材料などを展開しています。
化学技術を電子材料だけでなく、住宅、店舗、オフィス、医療・福祉施設などの空間にも応用していることが特徴です。
主な理系職と主な技術拠点
研究開発では新商品開発、生産技術では既存商品の改良や量産技術に関わります。研究開発拠点は名古屋・甚目寺・福島・丹波の各R&Dセンターで、生産技術は主に愛知県、技術部は群馬・愛知県の拠点に配属されます。
30社から気になる企業を絞るには
30社をすべて同じ基準で細かく比較する必要はありません。
まずは、自分の専攻や興味に近い分野から見て、「少し面白そう」「この技術はもっと知りたい」と思える企業をいくつか残すだけで十分です。
気になる企業が見つかったら、次はその会社についてもう一段詳しく調べていきます。
事業内容や強みだけでなく、仕事内容、勤務地、働き方、採用情報まで確認していくと、「興味がある会社」から「自分に合いそうな会社」へ絞り込みやすくなります。
企業研究で何を確認すればよいかは、「理系の企業研究」で順番に整理しています。
たとえば、機械系であれば装置設計や生産技術、電気電子系であれば回路・制御・センサー、情報系であればソフトウェアや画像処理、化学・材料系であれば材料開発やプロセス開発といったように、企業名ではなく「仕事や技術」から探す方法もあります。
気になる会社が見つかったら、次は採用ページや企業研究で次の点を深めていきましょう。
- 興味を持てる製品・技術が、実際にどのような仕事につながるか
- 自分の専攻を生かせそうな理系職の詳細
- 研究・開発・生産などの主な勤務地
- 働き方や職場環境の情報
企業を調べても「何を重視して残せばよいか」で迷う場合は、「理系の企業選びの基準」から、自分が重視する条件を整理してみてください。
一方、候補が3〜5社ほどに絞れているなら、次は会社同士を同じ項目で比べる段階です。比較の進め方は、「理系の企業比較のやり方」で整理しています。
気になる企業の口コミ・選考体験記も確認する
気になる企業が見つかったら、公式の採用情報だけでなく、社員・元社員の口コミや過去の選考体験記も参考になります。
就活会議では、この記事で紹介した東京精密、アドバンテスト、ディスコなどの口コミやES・選考体験記を確認できます。職場の雰囲気や働き方、過去の面接で聞かれた質問などを調べるときに役立ちます。
ただし、口コミは個人の経験であり、部署や時期によって状況が異なります。過去の選考内容も現在と同じとは限らないため、公式情報と合わせて判断しましょう。
就活口コミサービス「就活会議」ほかの企業も探したい場合
今回の30社以外にも企業候補を広げたい場合は、「隠れ優良メーカーランキング」も参考にしてください。知名度だけでは見つけにくいBtoBメーカーを探す入口になります。
企業の従業員数、平均年収、採用人数、離職状況などを自分で確認したい場合は、「就職四季報の見方」もあわせて確認すると、企業研究を進めやすくなります。
自分だけで企業を探すのが難しいときは
今回紹介した30社や自分で調べた企業だけでは応募候補が足りない場合は、【企業が見つからない理系学生へ】で、ほかの企業の探し方と、就活エージェントから企業紹介を受ける目安を確認できます。
エージェントを利用する場合も、希望する地域や職種に合う企業を紹介してもらえるかを確認してから判断しましょう。

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