研究室に入ると、実験や解析、ゼミ、発表準備などで予定が埋まり、就活にまとまった時間を取れない時期が出てきます。「研究が落ち着いてから始めよう」と思っていても、なかなか余裕ができないまま、応募締切や選考の時期が近づいてくることも珍しくありません。
研究と就活を両立するといっても、毎日どちらも同じように頑張る必要はありません。研究の忙しさに合わせて就活の負荷を変えつつ、企業側が決めた締切だけは止めないようにする、というのが現実的なやり方です。
この記事では、研究が忙しいときに何を優先し、何を後回しにしてよいのかを整理します。
この記事で分かること
- 研究が忙しくても後回しにしない方がよい予定・準備
- 「細切れの時間で進めること」と「まとまった時間が必要なこと」の見分け方
- 研究の忙しさに合わせて就活の負荷を変える考え方
- 研究室と就活の予定が重なる前に整理しておきたいこと
なぜ両立しにくいのか|研究と就活では予定の動き方が違う
研究が忙しくなると、「時間がないから就活まで手が回らない」と感じやすくなります。ただ、両立しにくい理由は、使える時間が少ないことだけではありません。研究と就活では、そもそも予定の動き方が違うのです。
研究は、実験の進み具合や測定結果、研究室の予定などによって、その日の作業量が変わります。予定どおりに進まなければ、作業が翌日以降にずれ込むこともあるでしょう。
一方、就活には応募締切、ESの提出期限、Webテスト、面接日など、企業側が決める予定があります。「研究が一段落したら取り組もう」と思っていても、企業側がその時期まで待ってくれるとは限りません。
そのため両立を考えるときは、研究と就活に同じだけ時間を使おうとするより、自分で動かせる予定と、動かせない予定を分けて考えることが大切になります。
研究が忙しい日に、企業研究を何時間もかける必要はありません。ただし、数日後に応募締切があるなら、そこだけは先に時間を確保しておく必要があります。
「今日は何時間就活するか」ではなく、「今止めると困るものは何か」から考えると、予定が組みやすくなります。
忙しいときほど、締切と所要時間で優先順位をつける
就活には、期限が決まっているものと、自分のペースで進められるものがあります。また、短時間でできる作業もあれば、ある程度まとまった時間が必要な作業もあります。
研究が忙しいときは、まず締切を確認し、そのうえで作業にどれくらい時間がかかるかを考えると、優先順位が決めやすくなります。
まずは「動かせない締切」を確認する
最初に確認したいのは、企業側で日程が決まっているものです。
応募締切、ESの提出、Webテストの受検期限、説明会の予約、面接などがこれにあたります。これらは研究の状況に合わせて自由に後ろへずらせないため、研究が忙しい時期でも先に予定を押さえておきましょう。
応募企業が増えてくると、締切を頭の中だけで管理するのは難しくなります。直近の日程を一度書き出し、その中から先に対応すべきものを確認するだけでも、何から手をつければよいか判断しやすくなります。
研究が忙しい日に就活を大きく進める必要はありません。まずは、締切を見落とさない状態を作ることを優先しましょう。
短時間で進められることは、空いた時間に少しずつ
就活の準備の中には、まとまった時間がなくても進められるものがあります。
たとえば、過去の経験をメモしておく、気になる企業の採用ページを一つ確認する、以前作ったESを少し見直す、面接で話したい内容を書き出しておく、といった作業です。
こうしたことは、研究が終わったあとに何時間も時間を取らなくても進められます。余裕がある日に一つでも進めておけば、後からゼロから考える手間を減らせます。
ただし、「毎日必ず就活する」と決める必要はありません。実験や発表準備が重なる日は、就活まで手が回らないこともあります。毎日続けることにこだわるより、余裕が戻ったときにすぐ再開できる状態を保っておく方が現実的です。
まとまった時間が必要なことは、先に予定へ入れておく
一方で、新しいESを一から作る、応募する企業を比較する、声に出して面接練習をするといった作業は、細切れの時間だけでは進みにくいものです。
こうした作業まで研究が忙しい日に詰め込もうとすると、どちらも中途半端になりがちです。研究室の予定を見ながら、比較的余裕がある日や休日に時間を確保しておく方が進めやすくなります。
Webテストのように、期限は動かせなくても取り組むにはまとまった時間が必要なものもあります。その場合は、締切だけでなく、実際に取り組む時間まで先に予定へ入れておきましょう。
「何をするか」だけでなく、どのくらい時間が必要な作業なのかまで考えておくと、研究の予定とぶつかりにくくなります。
研究の忙しさに合わせて、就活の負荷を上げ下げする
研究は、いつも同じ忙しさとは限りません。実験が続く時期、ゼミや学会発表の前、解析をまとめる時期などは忙しくなる一方で、比較的予定を組みやすい期間もあります。
就活も、毎週同じ量を進める必要はありません。研究の状況に合わせて、就活に使う時間を増やしたり減らしたりする方が、無理なく続けられます。
研究が忙しい時期は「止めないこと」を優先する
研究がかなり忙しい時期は、新しい準備にまで手を広げるより、今ある応募や選考を止めないことを優先しましょう。
応募期限や選考日程を確認し、必要な提出や受検にだけ対応する。少し余裕があれば、短時間でできる準備を一つ進める。このくらいで十分です。
ここで「自己分析も企業研究も面接対策も全部進めなければ」と考えてしまうと、やることが増えすぎて、かえって何も進まなくなってしまいます。
忙しい時期は、応募や選考を止めないために、やることを必要最低限に絞る時期と割り切る方が無理がありません。
通常時は、その後の選考に向けて少しずつ準備を進める
研究がいつもの忙しさに戻ったら、目の前の締切への対応に加えて、その後の選考で使う準備も少しずつ進めていきます。
自己分析のメモを整理する、応募候補を確認する、ESの材料をまとめておく、など、後で必要になりそうなものを少しずつ用意しておくと、選考が重なったときの負担を減らせます。
次の応募や選考を見据えながら、必要になりそうなものから進めていけば十分です。
余裕がある時期に、時間のかかる準備をまとめて進める
研究が比較的落ち着いている時期は、まとまった時間が必要な作業を進める好機です。
応募企業を比較したり、ESをまとめたり、面接練習をしたりするほか、これから研究が忙しくなりそうなら、その前に応募予定や締切を確認しておくのもよいでしょう。
研究が忙しくなってから就活の時間を無理に増やそうとするより、余裕がある時期に少し先まで準備しておく方が、結果的に両立しやすくなります。
研究予定がある程度見えているなら、「今月は実験が多い」「来月は発表準備がある」といった研究側の予定と、就活のおおまかな時期を一緒に見ておくと、先回りして動きやすくなります。
最初から完璧に仕上げようとしなくていい
研究と就活を両立しようとするとき、時間が足りなくなる原因の一つが、準備を最初から完成させようとすることです。
自己分析を完全に終えてから企業を探す、業界や企業を十分に調べてから応募する、面接対策を仕上げてから選考に進む。順番としてはきれいに見えますが、実際の就活では複数の準備が並行して進んでいきます。
自己分析は、企業を見たりESを書いたりする中で考え直すこともあります。企業についても、説明会や選考を通して初めて分かることがあります。
研究が忙しい中で就活を進めるなら、「全部終わったら次へ進む」よりも、次の応募や選考に必要なところまで整理できたらいったん前に進み、必要になった部分を後から深める方が、時間を有効に使えます。
ただし、何でも後回しにしてよいわけではありません。提出期限や受検期限など、遅れると選考そのものに参加できなくなるものは先に対応しましょう。
「完成度を上げること」と「期限を守ること」を分けて考えると、整理しやすくなります。
研究室・指導教員との予定調整は早めに
研究と就活を両立するときは、自分の時間の使い方だけでなく、研究室との予定調整も必要になることがあります。
面接や説明会の日程が研究室の予定と重なりそうなら、日程が分かった段階で早めに確認しておく方が対応しやすくなります。外せない選考予定を直前まで伝えずにいると、研究室側も調整が難しくなってしまいます。
ただし、研究室によって就活への考え方や予定の決め方はさまざまです。早く伝えたからといって、必ず希望どおりになるとは限りません。
就活が本格化する前に、先輩がどのように予定を調整していたか、選考予定はどの段階で共有するとよいかを聞いておくのも一つの方法です。
特に実験や共同作業など、自分だけでは予定を動かせないものがある場合は、就活の日程が決まってから慌てて調整するより、早めに見通しを共有しておいた方がスムーズに進みます。
両立が崩れたときは、「次の締切」から立て直せばいい
研究が予想以上に忙しくなり、就活が数日、数週間止まってしまうこともあります。そんなとき、遅れた分を全部取り戻そうとすると、やることが一気に増えてパンクしてしまいます。
まず確認したいのは、「今まで何ができなかったか」ではなく、これから近い順に何があるかです。
直近の応募締切や選考予定を確認し、今対応しないと機会を逃してしまうものから取り組みましょう。期限に余裕がある企業研究や、後からでも深められる準備は、いったん後ろへ回して構いません。
応募予定が多すぎて回らないなら、すべてを維持することにこだわらず、今の時間で対応できる範囲を見直すことも必要です。
研究と就活の両立で大切なのは、一度も予定が崩れないことよりも、崩れたときに優先順位をつけ直せることです。研究の予定も就活の日程も変わっていくものなので、一度作った計画をそのまま守り続ける必要はありません。
予定を組み直しても、企業探しや複数社との日程調整に手が回らない場合は、【研究が忙しい理系学生・大学院生へ】で、就活の負担を減らす方法とエージェントを使う目安を確認できます。
まとめ|研究の忙しさに合わせて、就活の進め方も変えていい
研究と就活を両立するために、毎日同じ時間だけ就活を続ける必要はありません。
研究が忙しい時期は、応募締切や選考など動かせない予定を優先する。短時間で進められる準備は空いた時間に進め、まとまった時間が必要な作業は比較的余裕のある日に回す。研究が落ち着いている時期には、少し先の選考まで準備しておく。
このように研究の状況に合わせて就活の負荷を変えていけば、両方を常に全力で進めなくても、就活を止めずに済みます。
予定どおりに進まない時期があっても、遅れた作業を全部取り戻そうとせず、次の締切から優先順位をつけ直せば対応できます。
研究との両立の考え方が分かったら、次は自分が今どの時期にいて、就活では何を進める必要があるのかを確認してみましょう。具体的な予定が組みやすくなります。
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